のれんと日本人

商店や居酒屋の店先、また日常生活の中でも空間や風を感じるアイテムとしてのれんを見かけることがあります。
のれんには色々な種類や用途があります。
布でできた昔ながらのデザインや、ビーズや縄でできたのれん、男湯と女湯を分けたり、カラフルな広告をデザインしたり、のれんは何も無いその空間を一瞬にして演出する優れたアイテムです。
日本の優れた伝統文化であるのれん。これにはそれぞれ地域性があります。東京の銭湯ののれんは温泉マークがはいったものが多く、丈の短い横長タイプがみられるそうです。
これは、江戸っ子がのれんをサッと跳ね上げるのが粋とされるためこうななったと、いわれています。

また、加賀や能登に伝わる「花嫁暖簾(のれん)」は、おめでたい柄である、おしどりや花車、鶴亀、孔雀、などが加賀友禅で染められています。
これは、暖簾には結界的な意味合いがあるとされ、花嫁が花婿の嫁に変化するという境界線の役目を果たすとされたためです。
のれんには、様々な意味を持ちます。日常で使う言葉にも、「暖簾をくぐる 」入店する:「暖簾を下ろす」営業を終了する。
もしくは店をたたむこと:「暖簾分け」従業員が独立し、同じ名前の新しい店をはじめること:「暖簾に腕押し」意味のないことなど、慣用句やことわざにも尽きることはありません。
のれんの優れた商店には、一度立ち寄りたくなります。居酒屋の縄のれんからもれ聞こえる声に、のれんを隔てて香る湯の香りに何か感じることもしばしばです。あなたの生活に、のれんを加えてみてはいかがでしょうか。